こんにちは!
けん( @ikukenlabo )です!
育児と仕事の両立を考えるイクケン読書。
今日ご紹介する本はこちら。
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「一生食べていける力」がつく 大前家の子育て (PHP文庫)
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こんな方にオススメ
- こどもが自立した大人に育ってほしい方
- 多忙な仕事の中で、育児にどう関わればいいか悩んでいる方
- ある子育ての結果、どんな子に育ったかを知りたい方
こどもが自立した大人に育ってほしい方
本書の冒頭はこの一文からはじまります。
親の最大の役割は「自分でメシを食える大人」なること。
私も子育てしている身ですが、育児の目標にしているのは、まずはこどもに自立した大人になってほしいということです。
親である私たちにもし何かがあっても、逞ましく生きていけるようになってほしいと願っています。
本書はそういった子育ての方向性をもつパパママなら、共感とともに思考の枠が広がっていくような文章が多数散りばめられています。
多忙な仕事の中で、育児にどう関わればいいか悩んでいる方
著者の大前研一先生は、経歴を眺めているだけでも目が回りそうなほど、多方面でご活躍をされ、日本でも有数の多忙な方だと思われます(本書内では日本一多忙と書いてありますが)。
そんな仕事をバリバリやられてきた方が、どのようにして育児と向き合ってきたのか。
コミュニケーションがとれはじめてきたお子さんをお持ちの親御さんが、育児と仕事の両立について考えるにあたり、本書は参考になります。
[aside]逆に、今、幼児期における育児と仕事の両立を考えたい方に向けた本ではないかもしれません。
保育園、男性育休などが話題になる現在に対して、本書が発刊された1998年の当時の状況とは、幼児期の育児に対する風潮があまりにも異なると思います。
本書では、0歳から3歳くらいまでの幼児期についてはあまり触れられていませんが、本書の役割として、それでよいと思います。[/aside]
ある子育ての結果、どんな子に育ったかを知りたい方
この本は非常に贅沢な内容になっています。本書は、1998年に発刊された「親が反対しても、子どもはやる」がベースになっています。その時、お子さんたちは20歳と16歳でした。
そこから約15年経った2012年。大前先生の子育てや教育を、そのお子さんたちが振り返るインタビューが巻末に収録され、発刊された本書。
つまり、大前家の子育ては結果的にどうだったのか、その答えを知ることができます。
この1冊の中に、20年近い実際の時間が詰まっている、実に贅沢な内容です。
自立するための4つの「責任」。親である私はそれを出来ているのだろうか
本書で再三登場する4つの「責任」。
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- 自分に対する責任
- 家族に対する責任
- 会社に対する責任
- 社会に対する責任
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大前家が子育てで大事にしてきた価値観です。
この4つの「責任」という言葉を目の前に、そもそも、私も、そのような責任を果たしてきたのだろうか、という気持ちにさせられます。
自分が引き受けて行わなければならない。といった任務や義務といった意味での責任。
(責任を取る。といった結果を負う意味での責任ではなく)
特に社会に対して、私は何を引き受けて、何をお返し出来ているのだろう。と身が締まるような思いになります。
子育ては調教ではない。自活力を養うための大胆でかつ大事なこと
大前家流の大胆なカスタマイズにより、家族の基本的で日常的な営みが、学びの場に変わっていきます。
家族の会話の質を高めるための仕掛け、旅行の純度を高めるための仕掛け、お小遣いとお手伝い、お金を稼ぐという意味を理解する仕組みなど、学びのワクワクに満ちた取り組みが行われています。
「あれはするな、これはいけない」と型にはめようとするのは、調教です。
調教型の子育てになってないか、型にはまった家族のあり方になってないか、私は考えてさせられました。
家庭と仕事の両立は、家庭の価値を理解し、安定した家庭づくりための投資をすること
人生設計において、何を重きにおくか。
会社そのものが順調に栄えていくことが考えづらい今、会社での出世が絶対的な価値ではないと本書はいいます。
自分が設計した人生を自分らしく生きられるように、会社変革よりもまず先に、自分ひとりでもできる家庭変革から取り組み、その成果や自信をもって、外とつながっていけばいいのです。
安定した自分の支えになる家庭が築けると、社会でかなりリスクがある非凡なチャレンジができます。
すでに出来上がった家庭がどこからか降りてくるわけではありません。自分でつくりあげるわけです。
奥さんや旦那さんの見聞は日々広がっていきますし、子供たちの考えも成長していく。それに対応して新しい家庭に日々作り変えていく。
この活動で得た経験は、家庭だけのことにとどまらず、仕事でも活かせるものにもなるということです。
まとめ
これらのことを踏まえて読む「巻末の特別インタビュー」が大変面白いです。
大前家のの子育てが、子供をどんな風に育てていったのか、を俯瞰で知ることができます。
また、本書にはあとがきがありません。
子供たちのインタビューで本書は終わっており、その構成も最高にクールだと思います。
本書の構成は、親がどんなに子育てに熱心であっても、結局その主人公はこどもなんだ。
という極々当たり前のことに気づかせてくれます。
そして、一番最後の一文。
これこそが本書の裏テーマかもしれません。
この一文は是非お手にとって確認してほしいと思います。
今回もいい本に出会えました!
こどもと素敵な時間が過ごせますように。
けん( @ikukenlabo )でした!
▼今まで読んでこなかった子育て本。父親になった今、面白いです。
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