遅読家のための読書術 情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣
遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣
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印南 敦史 ダイヤモンド社 2016-02-26
熟読の呪縛からの解放
“フローリーディングは、膨大な情報が押し寄せてくる時代に最適化された「ため込もうとしない読書」です。(44ページ)”
本書は「ため込む読書」にとらわれているがゆえに、
部屋の片隅に「積ん読」の山ができてしまっている人。
【熟読の呪縛】にとらえられている人にむけて、書かれた本です。
“どんな本を読むときも「ありがたいお話を一言一句たりとも聞き逃すわけにはいかない!」というような気持ちではなく、もっと自分本位でわがままに本と向き合っていただきたいのです(116ページ)”
私の最近の悩みは増えてきた読書量を整理出来ないでいることでした。
このブログでは「読書」コンテンツがありますが、1本書くのに実は5-6時間かかっています。
それだけ時間をかけてやる必要があるのか、
というと、あります。
実は読書記事をつくると、
その読んだ本の理解が格段に増すんです。
その感覚は何本か書いていくうちにわかってきました。
やはり、読書はインプットで終わらず、アウトプットしてはじめて、自分の中に定着する気がしてます。
その本の魅力を伝える試行錯誤の間、
【著者】↔︎【私】
の関係が
【著者&私】→【相手】
に変わっている。役者が何者かに憑依するのと同じように、読書も偉人と同じ視点を獲得できる。
— けん@イクケン! (@ikukenlabo) 2017年12月6日
「記事が出来て、かつ自分の成長にもつながるなんて!」
大事な本こそ、ブログにまで仕上げて、初めて読書。
とそんな気持ちになっていました。
しかし、大事な本こそ慎重に言葉を選びすぎて、
記事制作の時間はどんどんかかっていくのでした。
おはようございます!
順調な読書生活ですが、当面の問題はアウトプットとのバランス。
ブログにすることで、その本への理解度がぐんと増すため、面白かった本ほど記事にしたいわけです。思考の整理にもなる。
ただ、記事を書いてるその間だけは他の読書が出来ないわけで。。
うーん。悩ましい!— けん@イクケン! (@ikukenlabo) 2017年11月28日
書く時間(定着)を優先すると、読む時間(流入)が減る。
当たり前のことに、悩んでいました。
年間700冊以上の書評する著者に学ぶ
この本の著者は印南敦史さん。
「LifeHacker<日本版>」で書評欄を担当されています。
「1ページ5分」の超・遅読家だった著者が、「LifeHacker」での日々の書評だけなく、「NewsWeek日本版」「Suzie」「WANI BOOKOUT」など、今では年間700冊以上の書評を担当されています。
その大量の読書量から書評までの動き、
その秘訣を知りたいと思ったのです。
価値を感じられるような「1%に出会う」こと
“読書の本当の価値は、書かれていることの「100%を写しとる」ことではなく、価値を感じられるような「1%に出会う」こと(33ページ)”
他の方も多読や速読に関して、同じような言葉を仰っていますが、私にとってこの言葉はまさに目から鱗でした。
それこそ小学校くらいから「本は丁寧に読むもの」「むしろ行間にこめられた著者の思いを感じ取るもの」と教えてこまれてきたので、積年の鱗がボロボロとこぼれていく感じでした。
“「本を速く読める人」と「遅くしか読めない人」がいるのではありません。「熟読の呪縛から自由な人」と「それにまだとらわれている人」がいるだけなのです。(34ページ)”
もっと自分勝手に、もっと雑に、読んでいいんだ。
そう思えたら、読書はすごくカジュアルなものになりました。
「書くこと」も組み合わせた呼吸読書法
“「書くために読んでいる」という意識で本を読むようになると、「覚えるために読んでいる」という面倒な固定観念が脇に押しやられますから、読書が非常に楽になります。(74ページ)”
フローリーディングは「書くこと」も組み合わせた呼吸読書法なのです。
“極論をいえば、ウェブ上のニュースメディアに掲載されるブックレビューに読者が求めるものは、評者の主観ではなく「情報・ニュース」です。つまり「その記事(書評)を読んで、どれだけ得をしたか」ということがもっとも重要な価値基準なのです。(78ページ)”
この一文はまさに「書評」の書き方に悩んでいる自分のために、書かれたようなものでした。
おはようございます!
良い書評のバランス感覚を学びたいです。
引用しつつもネタバレしない。
全容は明らかじゃないから、その他も読みたくなる。紹介する著者の利益になり、かつその書評を読んだ方にも有益であるような。
さてさて。今日も紹介したくなる本に会いにいこう。
— けん@イクケン! (@ikukenlabo) 2017年12月14日
ダ・ヴィンチなどの雑誌で見かける書評のような、評者がその本の内容ほとんど引用せずとも、その本を読みたくなるような文章でまとめあげられているもの。
これが書評だと思っていました。
上の読書同様、書評も呪縛にとらわれていたようです。
この一文は私の悩みを解放してくれるものでした。
口コミや評判も、いいです!!
“速読の方法論ではなく、「音楽を聴くように本を読む」という、読書に対する新しい考え方を提示した本です。ビジネス書を読みたいけど時間がない社会人にオススメです。 ”
“「13歳の時の気持ちを忘れず、ワクワクしながら本を読もう!」これから、この本に書かれていることを実践しようと思う。これから、たくさんの本に出会えると思うとそれだけでワクワクする!そして、これから読了した本をここでつぶやこうと思う。”
“「遅読家のための読書術」を読んだ。ベストセラーになっただけあって、とても面白かった。それまでとても本を読むのが遅かったのに、この本に書いてある内容を使うと、読書がスムーズにいくようになった。疲れないし、実践的。音楽を聴くように本を読むという全く新しい発想の転換。あとは読むだけだ。”
遅読家のための読書術 まとめ
本書では、上で紹介した他にも「1ライン・レビュー」といった呼吸読書法の極意であったり、
「サーチ読書法」といった速く読むためのステップについても、丁寧に書かれています。
私は、育児にまつわる本を沢山読みたいですし、
仕事に関する本も読みたいです。
もちろん実用書だけでなく、物語的な読書も楽しみたいわけです。
でも時間は限られています。
そんな根源的な悩みを、本書は革命的にすっと解決してくれました。
遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣
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印南 敦史 ダイヤモンド社 2016-02-26
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